青パパイヤの栽培技術


 青パパイヤの安定栽培には、大変難しい面があります。私たちは現在、沖縄の糸満市石垣島で青パパイヤを大量栽培しています。ただし、一般の現地見学はお断りしています。
 その一番の理由は、人がウイルスを運ぶ可能性があるからです。ウイルス対応の遺伝子組換え品種は一切栽培していないため、ハウス内への人の出入りは最小限にすることが必要になってきます。

ウイルス感染木

 また、高温地域で青パパイヤをハウス栽培すると、両性種と呼ばれる変化が起ります。雌の木が雄化して、果実が収穫できなくなってきます。原始的植物とされるパパイヤは、雌の木を中心に多くの実をつけます。さらに、青パパイヤは受粉後の一定期間を過ぎると、持っている酵素を使って急激に自己消化を行います。そして甘味のあるフルーツパパイヤに変化していきます。
 日本国内では沖縄地方以外で熱帯性植物の青パパイヤを有機栽培することは大変難しい面があります。宮崎では、霜が降りだした次の日に全滅したことを経験しています。


霜が降りだした翌日に全滅/宮崎県での路地栽培

実った青パパイヤ/沖縄県でのハウス栽培

 青パパイヤの年間を通した安定栽培は、自然との戦いであり、自然との調和でもあります。プロジェクトチームでは、この自然との戦いと調和をコントロールする技術開発に成功しています。 長い間の研究の結果、栽培に関する様々なノウハウを所有することができました。


非遺伝子組換え品種の青パパイヤ


沖縄・糸満


メッシュハウス栽培
 日本の沖縄では、何といっても台風の問題があります。そこで、ハウス栽培が工夫されています。しかし、本来は自然栽培が理想的であるため、メッシュハウスの栽培技術によって、 より自然栽培に近い工夫がなされています。必要に応じてビニールをかぶせる作業は大変です。

 メッシュハウスは、ウイルスを運ぶ昆虫対策の目的もあります。一度ハウス内のパパイヤにウイルスが感染すると、ほとんどの場合全滅してしまいます。ビニールハウスの一番の問題は、病気が発生しやすいということです。
 青パパイヤの栽培で絶対に行ってはならないのが「農薬の使用」です。不思議なことに、農薬や化学肥料を使用した青パパイヤは、機能性が劣化していくことが分かっています。
 青パパイヤには、ミネラルが豊富に含まれています。年中実をつける青パパイヤは、次々と土壌中のミネラルを吸収していきます。化学肥料にはミネラルが含まれていないため、やがて連作障害が発生したり病気が発生してきます。
 青パパイヤを栽培するための有機肥料は、一般的に流通しているEM菌では不十分です。その土地の気候や土質、および発酵素材に合ったEM菌(有効微生物)を利用する必要があります。


ハウス内部

土づくり

 栽培プロジェクトチームでは、独自の青パパイヤ用有機肥料を開発し、「有機認定」を取得しています。発酵に利用するEM菌もオリジナル微生物群です。そして発酵に利用する天然素材も、長年の研究によって完成した独自の素材を選択しています。日本で青パパイヤを何年も続けて栽培することは、実に難しいことです。




沖縄・石垣島
 青パパイヤの栽培プロジェクトチームは、石垣島にも存在しています。強力な台風が毎年通過する石垣島で、青パパイヤを安定生産することは、ほとんど無理とされていました。
 しかし、現地の研究熱心な農家によって、有機農法による青パパイヤの安定生産が可能になっています。

土づくり

 通称ナッパーランドと呼ばれるハウス栽培方法は、石垣島独自の栽培技術です。強い直射日光の中で、メッシュハウス方式によるハウス栽培を実現するには、高度な技術と綿密な栽培管理が必要です。そして「命の力」を保障する石垣島独自の有機肥料作り・土づくりが求められます。
 石垣島のナッパーランドシステムによる栽培ハウスは、平成15年農林水産省などの補助事業によって完成しています。国・県・市などの補助により、約3億円の事業費によって10棟のハウスが設立されました。
 台風通過地域の農業はサトウキビ中心というのが常識でしたが、この常識を打ち破ったナッパーランドシステムは、世界でも珍しい取り組みとされています。 現在では更に増設され、青パパイヤ以外の様々な熱帯性作物も生産されています。


ナッパーランド全景

ハウス内部

 石垣島の台風対策強化ハウス(ナッパーランドシステム)は、通常の農業ハウスとは鉄骨の強さが全く異なっています。メッシュやビニールも台風対策用の特別仕様になっています。今までに風速80m/秒の台風を経験していますが、ナッパーランドシステムだけは問題なく対応できています。


島パパイヤ


生命力(鮮度保持)の差
 農作物を栽培する時に有機肥料にこだわるのは、ただ安全安心を求めるだけではありません。最大の理由は、生命力(鮮度保持)に優れている農作物を収穫できるからです。特に健康食品に利用する場合、「命の力」を持った素材が必要になってきます。
 生命力の差を確認するのは、ピーマンの実験がよく分ります。ピーマンは生命力を失うと赤くなり、誰でも簡単に判定することができます。
生命力(鮮度保持)の比較

 有機肥料で栽培したピーマンは、「命の力」を持っていることが分かります。
 健康食品に利用する素材は、化学肥料や農薬では目的を達成することができません。青パパイヤの栽培で化学肥料や農薬を使用しないのは、「命の力」を持った青パパイヤを栽培したいからです。見た目は同じでも「命の力」を持った青パパイヤの栽培にこだわり続けています。食は「命の力を食べる」ことです。




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